幸福とは勝つ事,不幸とは負ける事?!←阪神タイガース宜野座キャンプ

題名の「幸福とは…」は,掲示されていた阪神タイガースの練習メニューの一番下に書いてあったもの。ちなみに全文は幸福とは勝つ事,不幸とは負ける事,ならば我同士よ…全てに完全勝利を!!で,これは野手バージョン。投手バージョンは常勝阪神の歴史は,選手個々の強靭な肉体と精神で創られる!常に強き一念を持ち続けろ!である。一昨年,広島東洋カープの沖縄キャンプのブルペンで大きく「弱気は最大の敵」と書いてあって驚いたが,それに匹敵しかつかなりの長文。特に聖書の一節というわけでもなく,誰が考えているのだろうと気になってしまう。とにかく勝利至上主義の考えが強く押し出されたこのメッセージ,昨年惜しい優勝を逃しただけに本音に近い。

さて,今日は第3クール中盤の練習日。昨日が雨で終日室内だった分,今日の選手たちの動きは大変はつらつしていたように見えた。以下,気になる選手を画像と共に記しておきたい。

まず気になるブルペン,私が到着したときには「ポスト井川たち」が投げていた。筒井・杉山・小嶋・桟原・中村・岩田といった面々だった。



ルーキーの小嶋は,昨年の岩田と違い一軍スタートするは紅白戦も投げて明日か明後日の対外試合でも投げるは(予定)でかなり重用されている。しかし,公式戦で即一軍になるには何かが足りないような気がした。一番は線の細さだろう。中村などは非常に小柄だが,彼を除いてはどの投手からも見劣りした。キレのある球を投げてくるが,井川と比較するとボールが軽く感じる。こればかりは試合を見てみないとわからないが,その試金石が明日ということなら楽しみにしたい。



あとは心配な久保田。11日の練習試合での出来というのは,何かを試そうとして失敗したというよりそれ以前のところでつまづいていた。連日投げ込んでいるようだが,今日も久保コーチとマンツーマン。細かい技術的なことはわからないが,ルーキーの時にあった飄々さが戻ってきて欲しいと思うのは私だけだろうか。今日の久保田の顔もまだどこか悩んでいるという感じだった。練習が試合での果実となってくれればよい。




個人的にはローテーションに入ってほしいと思うのがこの太陽(藤田太陽)。今日の個人練習ではカーブをずっと投げていた。これでストライクをとれれば投球の幅も広がるし,余計に直球が良く見えてくる。福原・安藤が故障を抱えているという現実の中で,絶対に今季太陽の力が必要となり輝く時が来るだろう。



さて,野手のほうだが,各人がそれぞれにやるべきことを感じて練習しているような雰囲気が感じられた。成熟したチームに許されるある種の個人主義だと思うが,今の阪神にはふさわしいと言えるだろう。


今日一番印象に残ったのはこの2人のランチ特打である。柵越え本数などは各所報道をご覧になっていただきたいが,気になったのは今岡と金本の「性質の違い」である。フリー打撃の前のトス打撃を見ていると,スイングスピードが速くボールも鋭くネットに突き刺さる金本に対して,それに比べて格段にスイングが遅く手を抜いているのではなんて見えるほどの今岡。ただ,フリー打撃では違った。

私が見ている限りでは,金本よりも今岡のほうがはるかに出来が良いように見えた。ヒット性の当たりが多く,時には柵越えも。やはり今岡は天才肌で練習の虫というより感性的で実戦向きなのかもしれない。対する金本は,何か試すことがあったのか,いまいちな当たりが目立った。もちろん,うなりを上げる打球もあったが,全快のイメージはまだ遠かった。



今日感じたことをまとめるとこんな感じである。明日は午前中に宜野座で主にブルペンを注視して新外国人投手を見たい。午後は東京ヤクルトとの練習試合の様子を見てきたいと思う。また改めて感じることがあれば加筆したい。