エースの迫力←千葉ロッテ8×4福岡ソフトバンク@クライマックスパ

クライマックス・パという何とも気の抜ける名称のプレーオフの初戦は千葉ロッテが快勝となった。

初戦と言うことでもちろんエース級のピッチャーが先発で登場し,ホークスは斉藤和・マリーンズは渡辺俊となった。中盤にそれぞれが崩れ,最後はマリーンズがチャンスを生かし逃げ切ったが,斉藤和の投球には迫力が感じられなかった。

斉藤和と言えば身長も190センチあり,身体からの迫力はすごいものがあるが,かつて松坂と競って最多勝を勝ち得た頃の投げる迫力はそこにはなかった。時折150キロ近い速球もあったが,コントロールされたものはさらに少なかった。顔や気力で抑えると言うよりは一球一球大事に投げて抑えるという普通の気概だったように感じる。

対する渡辺は自らのミスから傷口を広げ3点を失ったが,すぐに味方が追いつくという幸運にも恵まれ,後半はらしさが完全によみがえった。対照的に迫力を消して,相手に打ち気にさせて打ち取るという真骨頂が見られた。台湾での北京五輪予選も,こんなピッチングでいければ先発も任せられそうだ。

明日以降は平日のナイターと言うこともあって雰囲気は一変することだろう。ホークスはもう少し一人一人の勝ちたい気持ちがあっていいのではないかと思う。マリーンズの選手があまりにのびのびとして良いプレーを披露しているのは,敵として黙っていられなくはないか。