選手なのに←古田敦也PM引退

今日が神宮球場での引退試合となった。CX系「新報道プレミアA」では最終打席と引退セレモニーの様子を生の映像で伝えてくれた。お抱えの球団が久々に優勝する様子を中途半端に伝える某局と比べると,プロ野球への愛や振興度の違いがよくわかる。

表題に「選手なのに」と書いたのは2つの意味を込めた。1つは,いち選手にもかかわらず労組日本プロ野球選手会の会長を長年務め,初のストライキを決断するなど,まさに闘うプロ野球選手だったことである。会社なんかではよくある話で,昔は労組の中心で闘っていたサラリーマンも偉くなって使用者に回ると組合のことなんて意にも介さない。プロ野球もそんな組織なんだと実感させられるとともに,闘う人間がいればあそこまで大きなうねりができるのかと衝撃を受けたことは記憶に新しい。未だに労組間で協議せねばならない課題が山積しているが,2004年のあの動きは大きなベンチマークになることは間違いない。

もうひとつは久々のプレイングマネージャー選手兼任監督)となったことである。長年出てこなかった理由が古田氏の例でわかったような気がするし,今後しばらく出てこないだろう。投手の分業化は叫ばれて久しいが,他のポジションやベンチも分業化は進んでいるのではないだろうか。フロントへの補強要望が通らず苦しい人材でかつ自分も選手としては下り坂な中,結果は選手としても監督としても納得行かないものだったと思うが,今後は必然的に指導者の道が待っているだろうから一度勉強してもう一度さえる采配を見せて欲しい。

個人的には,選手交代を告げに行ったりマウンドのピッチャーを鼓舞する際に軽快にジョグしている姿がとても好きだった。