阪神城島誕生へ


坂井オーナーは「降ってわいたような話」と表現した。城島は阪神の補強ポイントにきれいに合致する。

 正捕手の矢野は12月で41歳になる。最近は故障も多くなってきた。今季代役を務めた26歳の狩野は送球面に課題を残す。城島を獲得できれば、手薄な捕手陣の層が一気に厚くなる。

 それ以上に大きいのが、城島が右の強打者である点だ。南社長は「前々から中軸(を打てる打者)がもう1枚欲しいと思っていた。かつ、右であれば願ったりかなったり」と話す。甲子園は右翼から左翼方向へと浜風が吹き、左打者には不利な球場で、ここ数年はスペンサー、フォード、メンチと外国人獲得の際も右打者にこだわってきた。

 来季は矢野が復活を懸け、狩野も今季の経験を糧に成長を見込める。城島が加われば2人の出場を減らすことになるが「ぱっと出てきた時に取りにいかないと」と南社長。代償はやむを得ない。坂井オーナーも「取れる、取れないでは全然違う。誠意を持ってアタックする」と熱がこもっている。


問題は住居が関西になる点。勝手知ったる福岡でなくてもOKなのか、あるいは在京希望なのか。


降ってわいた話なだけに、そうした点が気になって仕方がない。


本当に城島が入団したら矢野に引導を渡せるが、2番手捕手の問題は大きく残る。キャッチャーは使って育てるポジションのようで。