勢いと若さとファンの温かさと←北海道日本ハム1x×0福岡ソフトバンク@札幌

プロ野球パ・リーグは12日、札幌市の札幌ドームでプレーオフ第2ステージ(4試合制)第2戦を行い、日本ハムが1−0でソフトバンクにサヨナラ勝ちし、レギュラーシーズン1位通過で得た1勝のアドバンテージを含む3勝目を挙げ、25年ぶりの優勝を決めた。日本ハムのリーグ制覇は東映時代を含めると3度目。札幌移転3年目で快挙を成し遂げた。ソフトバンクダイエー時代の2004年から3年連続で第2ステージ敗退となった。(岩手日報
北海道日本ハムは,別に「絶対に勝たなくてはならない」チームではなかった。新庄とともに札幌で優勝を決めたい,新庄の野球をもっと見ていたい,そんな前向きな願望が「勝たねばならない」というようなネガティブなプレッシャーを吹き飛ばした。

今日はとにかく八木がすばらしかった。淡々と投げる姿はとても新人とは思えず,去年のドラフトで飄々と日本ハムがアマチュアベスト右腕を指名してなかったら今日はなかった。

私の印象では,北海道日本ハムというチームは,小笠原とセギノール以外はぱっとしない打線で,投手陣はひたすら若いという単純なものしかない。キャンプを見に行っても,新庄目当てのファンが多くて,それにつられて選手たちもフワフワしているという感じがあった。ただ,ヒルマン監督が「今季は1点を取りに行く野球をする」という話をどこかから聞きつけ,これまでどんな野球をやるつもりだったのかと思いながらも,少し期待できるチームになったが,思えばそれが森本・田中の1番2番の形成だったのではないかと思う。

そしてパフォーマンスばかりがメディア的には注目された新庄も,むしろ引退宣言後センターとして,打者としてさらに輝きを増し,必須不可欠の戦力になった。

福岡ソフトバンクは,札幌に対してアレルギー反応が出ているのではと思うほどのびのびやれていなかった。個人的には,この時期に新人にフル回転させているようではチャンピオンになれないと思うが,この経験が来季以降生きるのか,孫オーナーがそれを反故にして仰天の補強を行うのか注目したい。

これで日本シリーズは中日と北海道日本ハムの顔合わせとなった。落合監督は西武とやることを嫌がっていたようだが,札幌における3戦目〜5戦目はかなり苦戦になるのではないかと思う。ただし,インターバルは初めてセリーグ側の中日のほうが短いので,これまでのような法則はもう通じない,おもしろいシリーズになりそうだ。