ありがとう←阪神片岡篤史選手引退へ

阪神の片岡が引退試合で有終の美を飾った。フル出場で2安打1打点。5回1死二塁で中前適時打を放つと、「小さい頃に教わった『投手の足元に打ち返せ』が最後にできた」と振り返った。
最後の打席は7回。流した打球は左翼にいた大阪・PL学園高時代の同期、立浪の頭上を越えて、二塁打になった。
試合後、立浪や福留ら中日の選手も加わった胴上げで5度宙を舞った背番号8。「甲子園で野球をしたくて8歳で始めた。ここで終われて幸せです」と涙を流した。 (asahi.com)
氏の選手生涯を見れば,FA移籍がネガティブな転機になってしまったかもしれないが,たんびたんびに若手の台頭や外国人選手の補強などで常に競争にさらされた不遇な選手でもあったと思う。

今季は左の代打職人として期待されたが,やはりスタメンへのこだわりがあるのか,なかなか結果が出なかった。中でも印象的なのは,ホームラン性の打球がフェンス際で失速することが多かったことだ。これを見て本人も引退するしかないかと思ったに違いない。

それでも速球への対応などに卓越した技術を持っていて,結果は悪くなろうとも一縷の期待を持たせる代打の選手だった。

さまざまな選手からの人望が厚いことや,奇しくも同じ日に10年在籍した古巣が久々の優勝を果たしたことが,氏の明るい未来を予期している気がしてならない。