パリーグのおもしろさとは←思いつき

交流戦プレーオフなど,セントラルリーグのチームを応援していても,おのずとパシフィックリーグの試合を目にすることができる昨今。

パリーグセリーグを比較すると,一般的には投球面で前者のほうが大味で,後者のほうが緻密と言われるが,一般人がわかるほどそれが明白とは思えなくなった。内外高低の駆け引きは日本プロ野球どの試合を見ても楽しめる。

一番の違いは,私は走塁面にあると思う。パリーグの選手たちはとにかく盗塁機会が多いように感じた。セリーグでは,1チームに1人くらい盗塁の稼ぎ頭がいて,あとはノーマークの時に意表をつくくらいのことしかしない傾向が顕著だ。ひるがえってパリーグの選手は,打者で見るとパワーヒッターでなければ走塁面で秀でた選手が多い。逆に言えば,力のない打者は走って次の塁へ行けと言わんばかりだ。

一応統計的なものを示すと,今季のチーム盗塁数最多は西武の111。セリーグの最多は東京ヤクルトの80で30も差がある。東北楽天も75個もしており,これは12球団中3位になる。平均すればパリーグが75,セリーグが62。やはりデータ上でも予感は当たりつつある。

このデータに載っていないことから考えると,盗塁成功数でこれだけ違いがあるということは,企図した数はもっと違うのではないかということである。盗塁を積極的にしたところで,そのリスクも大きい。盗塁でのアウトは,一度得たチャンスを自滅で失っているので,普通のゴロアウト・フライアウトなどよりショックは大きいし,流れも変化しうる。そういう意味で,盗塁の失敗がもたらすゲームの流れの変化の多さが,パリーグは大味だ,という仮説にもたれかかっているのかもしれない。

ひとつの思いつきだが,こういうところ一つとってみても,日本のプロ野球が2リーグあるとおもしろい,と思うのである。