「育てる巨人」その現実は

巨人が育成選手契約を結んだ台湾の15歳、林イー豪(リン・イーハウ)投手=187センチ、85キロ、右投右打=が24日、来日。東京ドームで入団会見を行った。背番号は106。球団側は3〜5年の長期計画で将来のエース候補とし育てていく方針だ。(スポーツ報知)
先ほどEX「報道ステーション」で特集されていたが,読売は補強よりも育成に重きを置くらしい。常勝軍団を宿命づけられた巨人軍に育成という言葉は似合わないと思う。読売ファンは,そんな長期スパンよりもまずは明日優勝できるための戦力を整えて欲しいと思っているのではないか。

さて,今季の後半にG投に光をもたらした姜といい今回の林といい,台湾にいる金の卵を発掘していくらしいが,その背景には,国内での供給量に限界があることと,かつては黙っていても入団希望が殺到したが今は各球団で地元密着が進み,全国区チームは逆に根を張る地域を失い,ドラフトでのアドバンテージが得られなくなったため,仕方なく日本語の通じない選手を連れてくるしかなくなったのではないだろうか。日本のプロ野球を見て育った選手の方が環境にもとけ込みやすいだろうし,何より言語の壁がない。

そんな「負け惜しみ」を見せられたような気がしたVTRだったが,先に書いたように巨人軍は来季にもすぐに覇権を取り戻さなくてはならない。早くも小久保が福岡ソフトバンクへ,などという報道もあるが,失っても今いる選手では補填しきれない偉大な選手であることには違いない。育てるなんてのんきな話もよろしいが,補強のことを無視しては話にならない。