右の大砲を切望←迷走しそうな読売の補強

プロ野球コミッショナー事務局は18日、ことしのフリーエージェント(FA)有資格者として、今季初めて取得条件を満たした黒田博樹投手(広島)ら72選手を公示した。  初めて資格を得たのは黒田のほか、今岡誠内野手阪神石井一久投手(ヤクルト)小笠原道大内野手日本ハム)サブロー外野手(ロッテ)ら17人。再取得は金本知憲外野手(阪神)ら5選手。(minyu-net.com)
来季の読売を考えると,これまでの実績から考えてポジションが決まっているのは捕手・阿部(祝結婚),一塁・イ,遊撃・二岡,外野・高橋由くらいであり,あとは誰が入っても大して相手に脅威を与える打線を形成できそうにはない。この固定されているメンバーを見ても左打者が3名,右が1名とバランスが悪い。一昨年から徐々にパワー野球の色を薄めてきたが,これでは横浜や広島にも劣りそうな非力野球になりそうである。

ひょっとしたら,北海道日本ハムの小笠原がFA移籍によりサードあたりに入ってくれるかもしれないが,これも左打者。どうしても右の大砲が加わらないと強い打線のイメージが沸いてこない。公示されたFAの選手をざっと見るに,このニーズに該当しそうなのは今岡くらいしかない(大砲と言うには弱いが,狭いとされる東京ドームであれば)。残りは新外国人になってくるが,大リーガーは呪いのように失敗しつづけていて,在日外国人選手をお金の力で何とかするしかなくなってしまっている。そこまで視野を広げれば,ズレータカブレラ・ベニー・ラロッカ・ラミレス・リグスら計算も立ちやすい補強が想像できるようになる。

とにかく,右の大砲がいなければ来季の読売は優勝どころか3位にも入れなくなるだろう。昨日育てるうんぬんの話をしたが,阪神ファンである私がここまで危惧しなければならないほど今の読売は弱くてファンのニーズに応えられていない。

かつては,強い巨人を倒すことを目標にセリーグ5球団がしのぎを削ったが,実は交流戦が始まってパリーグの球団だってそう考えてもいい。地域密着とはいえ,密着する地域のない読売はとにかく勝ち続けることでプロ野球を引っ張っていくしかないのである。