今年のプロ野球は人が動く!←移籍/FA/トレード

フリーエージェントのひとつの欠陥は,じっくり考える時間のなさではないか。それとも,優柔不断な選手が多いのか。結局黒田投手は広島に残留ということになったが,これだけ国内外で注目されている投手なのだから,来年も大騒ぎになることだろう。本人としてももっともっと悩みたかったのかもしれない。誰も本人の腹の中は読めなかったが,一番痛い思いをしているのは阪神あたりだろう。毎年200イニング投げてくれる井川がごっそり抜けた穴をどう埋めるかが非常に注目であり,埋まったときにはまさに常勝軍団の完成である。

先に挙げた欠陥らしきものの被害者はまさに日本ハムの小笠原ではないか。日本一になってしかもアジアシリーズまでシーズンがあるとすれば,シーズン中にFA権行使を決めて手続をとらなくてはならない。そもそも行使するかを悩んでいる選手にとっては大変に逼迫した日程になっていることがわかる。最初に行使できるのもだいたいが30歳を過ぎているのに,次が4年後となれば1度目の重要さも重くのしかかってくる。

FAのほかにもトレードの話として,讀賣から仁志が横浜へ,対価として小田嶋+金銭が讀賣へ。どうやら来季の原巨人はセカンド脇谷と心中することになるようだ(小坂の可能性も捨てきれない?)。そして内野手のさらなる若手の台頭が望まれる横浜には,石井・仁志のなんとも渋い二遊間が生まれた。かつてのオールスターで常連だったと思われるので風情を感じるとともに,不本意なシーズンをここのところ過ごしたポスト原の奮起を見たい。

箇条書きになってしまっているが,日本ハムを戦力外となった横山投手・坪井外野手なんかはまだまだ働けそうだがどうだろうか。左打者が不足しているチームなんて山ほどありそうだが。また,剛球とは言わないにせよかつての守護神がセットアップに入るのも悪くない。彼らのようなまだ働けそうで再びプロの舞台で戦いたい選手を受け入れる素地として四国アイランドリーグなどの活用をどんどん考えて欲しいがどうなのだろうか。