セコい野球が見たかった←NPB2×7MLB@京セラD大阪

メジャーリーグを毎年念願して満を持しての登板となった阪神の井川は毎回走者を出し,四球も6つ与えた。ボールが合わないなど事情はあったのかもしれないが,6回を2失点にまとめたという結果以外は評価されない渋い内容だったと言える。

その後驚くほど四球を出したのは楽天のリリーフエース福盛だった。放送時間をはみ出させるという罪も犯しているが,井川の時点でMLBの打者たちは相当ストレスを抱えていたに違いない。日米野球の存続に関わりかねないまずい投球で試合を壊してしまった。

打つ方では,クリーンアップが青木・村田・福浦といわゆるスモールベースボールを遂行するにはもってこいの顔ぶれだったが,無死で走者が出ても盗塁かそのまま打たすか(あるいは牽制死か)とほとんど無策だったのが残念だった。送りバント・エンドラン・バスターなどサインはたくさん用意されているようなのだからそれを試して攪乱してほしかった。

福盛が苦しんでいてもまったく交代のない気配でドーム内もこの秋一番の寒さがあり,攻撃面でも無策。客席からは「野村(監督)寝てるんか」といったヤジも聞かれた。しょせん同点に追いつくまでが関の山かもしれないが,何とか先方に一泡吹かせる野球が見たい。