阪神ファン井川をどう考える

先ほどの日米野球レビューに書こうとしたことを忘れたのでもうひとつ。

黒田が獲れんなら、井川にも待ったや!! 阪神の宮崎恒彰オーナー(63)が6日、井川慶投手(27)のポスティングシステム(入札制度)でのメジャー移籍に改めて難色を示した。FA補強の目玉だった広島・黒田が急転の残留。7日にも正式容認する流れだったが、球団に再考を促した。
海の向こうへ後押しする声にも、すんなりと首を縦に振ることはできない。“想定外”のことが起きたなら、なおさらだ。井川のメジャー挑戦に宮崎オーナーが改めて『待った』をかけた。
「井川を出すとはいっていない。原点はファン。ファンが納得してくれるようにする必要がある。だから、夢も聞きたいが、それでチームがガタガタになってもね」(sanspo.com)
本日京セラドーム大阪に訪れたが,ここは言うなれば阪神タイガースの第2のフランチャイズと言って良いだろう。

井川がここで投げるという情報は多くの虎党に伝わっていたはずだが,私が見渡す限りにおいて「井川残って!」といったプラカードや横断幕などはなかったように感じられる。つまり,オーナーが重んじようとしているファンの声の総論としては,「井川メジャー行きもやむを得ず」といったところだろうか。

個人的には,この先タイガースが常勝軍団(=連覇を重ねると言うよりは常に優勝争いという意味)になっていくには1軍内での競争が必須だと思っている。それは野手陣に関してもそうだが,井川は抜けることによって明らかに1枚先発が不足するわけだから,そこにねじ込んでくる投手がどんどん出てくるためにはちょうどいいのではないかと思っている。ただそれが下柳でも安藤でも杉山でもなく井川である点において,残念度も大きい。井川は球団に居着いてくれればあと10年計算できるからである。そういう意味では下柳も毎年毎年になってくるし,気がつけば安藤も35に近づき…などと考えると抜ける穴の大きさは無視できない。

ここ何年か井川にまつわる件で,毎年こんな騒ぎを起こすエースに対して毛嫌いするファンも増えてきたのかもしれない。そういうわけで,井川とファンの関係はかなりドライになっていると言って良いと思われる。今年仮に残ってもまた来年同じことを言うんだろうなというあきらめが充満している。