アジアプロ野球創世記←北海道日本ハム6×1チャイナスターズ

アジアの4カ国・地域のプロ野球リーグ代表チームによる王者決定戦「KONAMI CUP アジアシリーズ2006」第3日は11日、東京ドームで1次リーグを行い、すでに同リーグ1位で決勝進出を確定している日本ハム(日本)がチャイナスターズ(中国選抜)に6−1で快勝し、3戦全勝となった。(四国新聞
コールド勝ちできなかったのは不甲斐ない限りだが,直球でも125キロに及ばないボールを投げてくる投手を相手にすると,逆に対応しがたくなるという格差が生む悲しい現実もある。

中国野球のプロ化は5年前に始まったもので,広い国土に6チームしかない。オリンピックを見据えた取り組みの一つで,いわば富裕層の娯楽といった感じである。日米の各球団が人材掘り出しに注目しているが,そもそもこの国に野球が根付くかはまだ何とも言えない。今年も昨年同様にリーグ優勝チームではなくオールスター編成で来ているという時点で相当にレベルの差はあるようだ。かわいそうであるが,まだまだ日本のプロチームとやって試合になるはずもなく,韓国・台湾のチームとやっても同じだった。どうしてもオリンピックに向けてのおつきあいをさせられているようで中国の参加については疑問である。

他の2国について考えれば,将来的にはシーズン中の交流戦をやっても楽しめるくらい注目に値するレベルにはなってきていると思う。しかしチャンピオンチームがやってきても日本には歯が立たない現実からは,韓国・台湾の下位チームは日本のチームからはひとつも勝てずに悲壮感のみを持って帰ることだろう。

ただ,野球は内輪で盛り上がっていればいいという時代は終わって,いろいろな組み合わせを楽しみたいという欲求も出てきている。アジアのレベルアップはさらに野球を娯楽として広げていく格好の契機になるであろうし,見守っていきたい。

明日日本ハムに期待することと言えば,当面は他の追随を許さない盟主であり続けるべく,負けないようにしていただきたいということだけである。