やるべきことをやる←北海道日本ハムアジアチャンピオンに

日本ハム1―0ラニューベアーズ(KONAMI CUPアジアシリーズ2006決勝戦=12日)――アジア王者を決める一戦は、予選リーグ3戦全勝の日本ハムダルビッシュ、台湾勢初の決勝進出を果たしたラニューは許文雄の先発でプレーボール。
ダルビッシュは初回から5者連続で三振を奪う素晴らしい立ち上がり。三回までに打者9人から7奪三振という完璧な内容。
許文雄も三回までに日本ハム打線を1安打に抑える力投を見せた。
その後、両投手とも好投を続け、五回までに0―0の投手戦が続いた。
均衡を破ったのは、日本ハム。七回、この回から代わったフィオレから相手失策と犠打などで一死三塁の好機を作ると、鶴岡が右前適時打を放ち、1点を先制した。
日本ハムは八回途中からダルビッシュに代えて武田久を、九回には守護神・マイケル中村を投入。最少得点差を守りきって、アジア王者に輝いた。
春季キャンプ・交流戦プレーオフ日本シリーズアジアシリーズと今年は日本ハムの野球を見る機会が多かったが,結局結論づければ「やるべきことをやれば結果はついてくる」ということに収斂されるのではないか。

森本は出塁率を高め(.343は及第点),田中賢介は送り(34犠打はパリーグ最多),クリーンアップが返す。投手は点をやらない。守備の面でも個々が集中してミスをしない。単純明快で何事もきちんと遂行すると言うことが勝利につながった。

プレーオフができたことによってシーズン136試合の重みはなくなってきているかもしれないが,こと日本ハムを見ていると,136試合で培ったことの惰性がポストシーズンに生きたという例に見える。ポストシーズンはただの一発勝負ではなく,シーズンの延長と言うことである。

昨日も,来季のパシフィックリーグは混戦になりそうと書いたが,アジアシリーズで見えてきた課題はやっぱり打撃面で若手の台頭がほしいということだろう。セギノールが今回来日できなかったことで稲葉が4番に入ったが,以降の打順が非常に手薄に見えた。ここからさらに小笠原が抜けるとなると,クリーンアップについて再考が必須となり,放っておけば相当な戦力ダウンになる。

ともあれ,これまでが何だったのかとばかりに丁寧な野球を見せてくれたヒルマン監督に敬意を表したいのと同時に,来季様々なチームからの挑戦を受けるべく監督として残って欲しいと思うばかりだ。