プロ野球はビジネスです←松坂大輔が西武に60億円もたらす

ボストンレッドソックス西武ライオンズに60億円余支払うことで,松坂大輔投手は移籍することになった。西武にとっては,これまで松坂に支払った契約金・年俸を差し引いても黒字になるくらいのちょっとしたビジネスに成功したことになる。松坂による集客効果も考えれば,松坂大輔一人でどれほどもうけたのかじっくり検証して報告してほしいくらいだ。

この大リーグと日本プロ野球が採用しているポスティング移籍システムだが,「第2の高校生ドラフト」といわんばかりに選手側に一切のイニシアティブがなく,球団本意のシステムであることは確かだ。

しかしプロ野球の起源をたどってみると,Jリーグのようにスポーツ振興や地域を盛り上げると言った理念ありきというよりも,野球をしている人たちが宣伝媒体になっているというものであり,ひとつのメディアにすぎなかった。いつの間にか野球はひとつの文化として根ざし,きっと一時期のパシフィックなんかはオーナー達が辞めたくて仕方なかったのではないかと思うが,今となっては球団がひとつなくなることでストライキを打たれたり大変な騒ぎになる娯楽となった。根底には野球というのは金稼ぎの手段であり,儲かれば御の字,赤字でも宣伝になっていると割り切れたものである。

今になって上記のような考え方が許されるかどうかは別として,ポスティングというものをとってみてもやはりプロ野球というものはビジネスとしか考えられていないのだなと言うのがよくわかる。

なおこれでまた一人スターがアメリカへ行ってしまうわけだが,当分は小粒なプロ野球が続くことだろう。スターが供給される率の高い春夏の甲子園でハンカチを使う選手が過熱的な話題になるようでは,当面難しいのではと思われる。。