どうなる左傾化讀賣打線←小笠原FA移籍で

日本ハムからFA宣言していた今季パ・リーグMVP、小笠原道大内野手(33)が22日、都内のホテルで巨人と2回目の交渉に臨み、巨人移籍を表明した。4年総額16億円プラス出来高(金額は推定)の条件提示を受けて即答。きょう中に日本ハムへ断りの連絡を入れ、週明けにも正式契約を結ぶ見通しだ。
決め手は「4年」だった。約1時間の交渉の冒頭、清武英利球団代表が4年契約を申し出ると、小笠原は「ジャイアンツにお世話になると思います」と答えたという。(ZAKZAK)
家族が待つ東京への帰京は至極当然のことであり,お金で評価されていると言えばいやらしさが増大するが,4年という時間で評価してもらったことを強調すれば聞こえはいい。

ところで讀賣の来季のクリーンアップはどうなるのだろうか。勝つために育成を放棄せざるを得ないのは確かだが,右の大砲がいないという現実が恐ろしい。一概に左投手をぶつければいいということにはならないが,特に後半にいい左のリリーバーを擁するチームは計算がしやすくなる。また,結局機動力は失われるわけで,補強の仕方も打線の傾向も少しの昔をなぞっただけということになる。

唯一プラスに考えられる材料といえば,2001年に讀賣が優勝したときも大砲が並ぶ打線で,しかも監督は当時と同じ原辰徳。強大な戦力をうまく操ることには一定の実績があるだけに,来季は強いチームになりうるだろう。

思えば昨年も2名FAからの補強があったが,結果は出なかった。むしろ中日に行ってしまった小田が良きバックアッパーになるという皮肉。決して戦力の集め方は美しくないが,華やかに勝つことで何とか球界の盟主と言われる威厳が今もあるなら保って欲しいものである。