ボラスがメジャー挑戦の道閉ざす?←松坂ら交渉の行方

西武の松坂大輔投手と米大リーグ、レッドソックスとの入団交渉は12日から13日未明にかけ、約16時間にわたって行われ、代理人のスコット・ボラス氏は「結論は出ていない。交渉は継続する」と語った。交渉期限の米東部時間15日午前零時(日本時間同日午後2時)が迫っているため、交渉を再開する13日が最後のヤマ場になるとみられる。
ボラス氏と、レッドソックスのラリー・ルキーノ球団社長、テオ・エプスタイン・ゼネラルマネジャー(GM)らによる直接交渉は、当地近郊のボラス氏の事務所で12日午前から始まった。
この交渉はいったん夜に終了。エプスタインGMは「われわれは13日にボストンに戻る。交渉継続は松坂次第だ」と語り、大詰めの段階でも難航していることをうかがわせた。 (くまにちコム)
一方,デビルレイズが落札した岩村内野手も交渉は難航しているようだが球団側が条件を改善させ,契約は結ばれる方向に。

どうやらアメリカ特有の「代理人」というものの存在が今後の日本人選手のメジャーリーグ挑戦のカギを握っているように思われる。かの国では基本的に選手だけで行って単身で話をつけるということはなさそうだが,そんなことだったら松坂の値段はどうなっていたか恐ろしい。日本プロ野球でもそれほど浸透してないが(球団が嫌がるためなようだが),今後この余波が日本でも巻き起これば年俸闘争はさらに激しくなって越年・自費キャンプがどんどん出てくるかもしれない。

日本の将来もそうだが,今後ポスティング制度を利用してのメジャー挑戦を目論む日本人選手にとってもこの騒動は影響大であろう。高額で落札してしまった場合にその後の入団交渉が大変に厳しいものになるというのは今オフの一連の騒ぎで理解されてしまったし,良い選手でも入札に二の足を踏むなんてこともあるかもしれない。最悪の場合,交渉が決裂して日本へ戻ることもありえるようなことになったときにファンはどう受け入れたらいいのか,などいろいろな問題も起こってくるだろう。例えばメジャー球団との交渉で出てきた金額がそのまま日本球団との交渉でも持ち越されたら,松坂の年俸で言えば一球団分くらいになってしまう。かつて落合監督が選手だった頃は「良い選手はもっと評価されて年俸が10億くらいになってもいい」と言っていたが,いきなりそうなるわけにもいかない。

とにかく,松坂とレッドソックスとの交渉は今後いろいろな面で影響が出てくることだろう。そして交渉がうまくいったとして松坂は大変なプレッシャーの中でマウンドに立つことになる。