レベルの差は大きいのか←バルセロナ4×0クラブアメリカ@横浜

サッカーの6大陸連盟のクラブ王者が世界一を争うトヨタクラブワールドカップ(W杯)第4日は14日、横浜・日産スタジアムで準決勝1試合を行い、欧州代表のバルセロナ(スペイン)が4−0で北中米カリブ海代表のアメリカ(メキシコ)に圧勝し、17日の決勝に進んだ。決勝は南米代表のインテルナシオナル(ブラジル)と対戦する。
バルセロナは前半11分にブラジル代表のロナウジーニョの意表を突いたパスを起点にグジョンセンが先制点を奪うと、30分にマルケスが追加点。後半にもロナウジーニョ、デコが決めた。(河北新報
降りしきる雨の中,ロナウジーニョバルセロナの攻撃陣が輝き,守備陣は堅く圧勝であった。

クラブアメリカは1回戦で全北現代と戦い辛勝だったが,こんなものではないというのが下馬評だったように思う。特にスピードのなさという点ではかなり不満が残ったが,バルセロナを相手にしても攻撃守備ともに遅さが目立ち,これがトップフォームなのだろうかと思わせるパフォーマンスで残念だった。

バルセロナを見ていて感心したのが勤勉さである。すなわち攻撃時にボールをとられても執拗に追い回す姿勢,大きなクリアを阻む姿勢というのは今日からでもどのチームも参考になるようなプレーだったように思う。3点を奪った後でもそのようなプレーが目立ったというのが非常に象徴的で,そういう意味では1回戦でより勤勉に見えた全北とのゲームが見たかった気もする。

結局2年連続して南米王者と欧州王者で組まれた決勝。これまでのトヨタカップを疑っていたわけではないが,シードという難しい状況でもひとつ勝ち抜いて決勝に出てくるにはそれなりの実力がやはり必要であって,それが実証される準決勝の2試合であった。

このクラブワールドカップというもののあり方についてはもっと議論が深められるべきではないかと思うが,まだまだテスト段階にあるとも言える。今日のような試合が多くなってしまえばわざわざ各大陸から1チームずつ呼んでくること自体も疑問になりかねず,まずはどのくらいのレベル差があってどんな試合の組まれ方がベターかというのは今後考えられるべきであろう。今のままでは欧州と南米以外の挑戦者はそれこそ参加することに意義があるという気概しか持てないだろう。来年この場にJリーグチームが立てば国内的には大きな意味を持つが(もちろんアジアチャンピオンとして!),それに頼る運営であってはならない。