阪神の執拗なまでの中日への苦手意識

甲子園球場の一塁側ブルペンで19日、ナゴヤドーム仕様のマウンド造りが始まった。4つ並んだマウンドの右端の1つに、3トントラック3台分の赤土が運び込まれた。今季1勝10敗に終わった鬼門打破の策として、岡田彰布監督(49)の要望で設置が決まっていた。
「きょうは土を入れただけ。久保コーチや選手にも実際に使ってもらって、傾斜や硬さを近づけていきます」と阪神園芸の関係者。完成は来年1月中で、使用できるのは3月からになる予定。
甲子園の黒土はサラッとして柔らかい感触がある。一方で、ナゴヤドームの赤土は、粘度が高く硬さを感じる。傾斜もきついとされる。この違いにも、虎投は苦しんだ。そこで愛知県の三河から、本物に近い土を取り寄せ、現場の要望に応えた。(サンスポ)
阪神が今季中日に対して1勝10敗に終わったのは問題であり,これが優勝を逸したひとつの原因ではあるが,来季からはプレーオフがあるわけで,特定の1球団を意識した対策が有効かどうかは疑問である。

チームの強さを過去にさかのぼって測ることは難しいが,ここ2年の成績と今オフの補強・流出具合を見れば来季「クライマックス・セ」に主張している3チームは中日,讀賣そして阪神ではないかと思われる(あくまで予想だが)。またパリーグの過去のプレーオフおよびセリーグの順位表を紐解いても,勝率5割ちょっとあればその出場資格は十分に得られる。

私が思うに,こうなってくればいかに強固な先発投手を3名揃えるかということが第一なのではないかと思う。北海道日本ハムが日本一になれたのも,ダルビッシュという絶対的な柱が出現し,八木という新人離れした安定した左腕と金村・武田と言った大崩れのない先発投手陣を揃えることができたことが大きい。

現状,阪神は10勝前後できる先発投手は5名以上いると言ってもいいと思うが「負けない」「絶対的な」投手がいないというのも現実である。それを金で買うことも考えて良いかも知れないが,一人でも多くそんな存在を育て上げることが急務なのであって,天敵の敵地のマウンドを再現して満足しているようではまだまだではないだろうか。