日本一早い紅白戦←阪神タイガース@宜野座

阪神の沖縄・宜野座キャンプ第2クール最終日の8日、紅白戦が行われた。紅組は能見、白組は江草の両左腕が先発。打線は紅組が鳥谷、浜中、今岡のクリーンアップ、白組は喜田、林、関本が並んだ。今岡が初打席で三遊間へ安打を放ったが、現時点では投手陣の仕上がりが上。紅組は能見から太陽、中村泰とつなぎ、白組も江草から橋本健、筒井のリレーで6回の試合は0−0の引き分けに終わった。(nikkansports.com)
中継ではしきりに「日本一早い紅白戦」と言われていたが,実際はシート打撃のようなものだった。打者にとっては生きた球を見ることが出来たことが収穫で,投手にとっては打者が向かってくる場面で投げる本格的なチャンスだったということで,特にみどころはなかったように感じる。

ただ注目は,鳥谷・濱中・今岡の3人。実際のところ彼らはほとんどレギュラーは確約されている。鳥谷は年齢的に若いという理由,濱中は桧山・林と出来レースに近いレギュラー争い,今岡は昨季の不振と故障からの復活を期す,と理由は様々。この時期からレギュラークラスの選手が実践をこなすことで,アピールの機会を減らされる若手はたまったものではないが,これくらいの人数が参加してくれることでチーム全体に緊張感が増すのは事実である。

もうひとつ注目点があるとすればセカンドの定位置争い。今日の紅白同様,関本と藤本の争いであるが,関本うんぬんよりも藤本が深刻なスランプに陥っているように見える。調子が悪いと言うより,変な癖がとれないという表現に近い技術的スランプである。個人的にこれからも注目してみたいが,少々心配である。

今や1軍レギュラーになることなど不可能に近く,若手にとって目指すは1軍ベンチ入りである阪神だが,ベンチ入りする選手がレギュラーを本格的に脅かす存在にはなりえていない。シーズンが始まるまでにまずその差を少しでも縮めて欲しい。

投手陣についても同じである。おそらく監督も歯がゆかっただろうが,能見も江草も球数を非常にかけている。この時期に何を恐れているかわからないが,強気の投球を見たいというのが率直な感想である。