「飛車角落ち」だから面白い!!!←オープン戦福岡ソフトバンク2x×1西武

昨年までは春季キャンプにめぐることを熱心に野球を追ってきたが,今年は趣向を変えてオープン戦にこだわることにした。私もまだまだ素人,キャンプでの様子を見るよりも実戦を見たほうがわかりやすいし,題名に書いたとおり,オープン戦の序盤は各チーム主戦力が出てこない「飛車角落ち」の状態での試合が目白押しで,現段階の地力を見ることができるのだ。

そういうわけで今年はオープン戦の期間中に12球団すべてのユニフォームを生で見たいと思っている。そんなスケジューリングをしていると,今日は宮崎に飛ぶことになった。

毎年驚かされるが,福岡ソフトバンクホークスのキャンプはものすごい集客である。福岡の人々のみならず,九州人なら一度は行くべしと言われているのか,本当に活気がある。各チームの関係者はここを訪れたらきっと学ぶことが多いだろう。地元商工会との連携もおそらく密であるし,地域密着の度合いが桁違いである。孫オーナーのアイディアなのか,昨年から参入している携帯電話の売り込みも各所で目立った。

さて,本題のオープン戦であるが,西武は本気モードと言っていいような布陣で,スタメンに和田とカブレラが加わればまさにシーズン本番である。対するソフトバンクは松中・小久保・川崎がまだ合流せず,飛車角に加え金将もいないような段階と言える。ただ,横浜から来た多村がお披露目となり,王監督の復帰第一戦を勝利で飾りたい様子も伺える。

その多村,2打数1四球とまずまずだったのではないか。特段感想はないが,今季はとにかくフル出場を掲げてやってほしいものである。

写真を撮りあぐねたが,西武の2番手投手の新人岩崎がすばらしかった。さながら「サブマリントルネード」といった珍しいフォームから繰り出される球は打者をきりきり舞いにさせた。特筆すべきは,イニング間の投球練習のコントロールはひどいものなのに,ゲームに入ると非常に制球が良くなる。打席に人がいることで,腕の振りも「腹8分」といったところだろうか。今後も見てみたい楽しい投手の一人である。

後半からは今年も2軍から1軍を目指すだろうというメンバーが続々登場し,特に西武は5回途中から13人連続凡退という退屈を与え,9回裏のソフトバンクの劇的なサヨナラを呼び込んでしまった。今季もこのカードはパリーグの優勝を占う好カードになること間違いなしであるが,その「初戦」はホークスが制した。