高校生の芽を摘むな←相次ぐ春季大会出場自粛に

日本高校野球連盟が日本学生野球憲章に違反するスポーツ特待制度について、全加盟校を対象に実施している実態調査の申告が2日に締め切られる。1日は午後5時までに、甲子園大会で優勝経験のある作新学院高(栃木)崇徳高(広島)など新たに38校から申告があり、同連盟に報告された違反校は計73校になった。
この日は今春の選抜大会に出場した佐野日大高(栃木)や、春日部共栄高(埼玉)福知山成美高(京都)なども申告した。
また、1999年の全国選手権を制した桐生一高(群馬)と2004年の選抜大会優勝校の済美高(愛媛)は県高野連に違反を届け出た。今春の選抜大会準優勝の大垣日大高(岐阜)は奨学金制度を採用していたことを理由に、3日に行われる春季岐阜大会決勝への出場を辞退すると県高野連に届け出た。(西日本スポーツ
スポーツ特待制度が日本学生野球憲章に違反するというのは事実であってどうしようもないが,その制度に甘んじた学生達はまったく悪くないのではないか。人よりも先んじて才能や実力を見出されたばかりに試合に出られないというのは何よりも本末転倒であり,日本の野球の将来を傷つけるものに他ならない。

この制度が悪しき慣例であることは今回はっきりと公に示されたのだから,今後特待制度などを行った高校は厳罰に処する,という程度ではダメなのだろうか。そして,罪を犯した高校が試合に出られないというのは本当に罰なのだろうか。やり方が安直かも知れないが,特待制度ができないくらいに罰金を科するなど他の方法で整理がつかないものだろうか。

プロ野球ドラフトにおける不正に端を発してイモヅル式に膿を出そうとしている日本の野球界だが,ともすればここから本格的に没落していきそうで本当に心配である。