台湾で再会を←中日1×0北海道日本ハム

ドラマよりも歴史の分水嶺よりも目の前の勝利を優先する落合監督にいくらか落胆させられた人も多いだろう。中日ファンはあの瞬間をどうとらえただろうか。ファンは果たして落合監督とまったく同じ方向を見ているのだろうか。

そんな疑問もあった優勝の瞬間だが,中村紀洋の謙虚すぎるMVPのインタビューを見て少し動かされた。自分をとりまくあらゆる人への感謝をひたすら述べたあの時間,年初の騒動の発端は中村本人によるわがままと写ったかもしれないが,それにはあまりに代償の大きかった「無職」時代を経て育成選手からのサクセスストーリー(と言うと言い過ぎか)。

中日の地力の前に,阪神も読売も日本ハムも何もできなかった。監督はインタビューの中で否定していたが,間違いなく落合中日黄金時代の途上であり,他の球団はお手本にすべきチームとなっているだろう。ただ1点,ドラマを見せてくれない点を除いては。