28億円の赤字!←千葉ロッテマリーンズ

ロッテの瀬戸山隆三球団社長は28日、今季の収支が約28億円の赤字で、昨季より10億円以上改善されたことを明らかにした。
瀬戸山社長によると、総収入は約76億円(昨季は65億円)で、広告や入場料収入などが増え、設備投資が減ったことが要因。来季は広告で5億円、入場料で1億円など計9億円の増収を目指すとし「(赤字は)2年ぐらいで20億円そこそこまでいけたらと思っている」と話した。(サンスポ)
選手の総年俸は一直線に上がっていき,箱(球場)のキャパシティは限られている中でプロ野球でチームを持って黒字にしていくのは非常に難しいとされている。一説では球団単独で黒字を計上しているのは阪神と読売のみだそう。しかし,20数億も赤字を出しておいて,2年後に20億くらいに縮小すればいいなんて発言を看過したくはない。

今となっては親会社が宣伝費と見なしいつものことと思って赤字を補填する役に定着しているが,それは親会社の経営状態が良好であるから成り立つわけで,常に不安定なバランスのもとでプロ野球が行われていることは忘れてはいけないことだろう。また読売・巨人含め収入の大きな要素であるテレビ等放映権も,今後増えることは考えにくく,ますます経営は難しくなることだろう。

プロ野球の球団経営も,Jリーグや四国LリーグBCリーグのモデルをいずれ見習わなくならなくなるだろう。しかし選手の年俸は上がる一方。ここをどう考えるか。

ひとつのドラスティックな案としては,経営に見合わない高給取りの選手は全てメジャーリーグに送り込んでしまうのはどうだろうか。各球団のスター選手はそのほとんどがアメリカに行ってしまうことで日本プロ野球の価値は一時的に暴落することだろう。しかし,日本の独立リーグ・アマチュアの底力を信じていればプレーの質が大きく落ちることはないのではないだろうか。またこの再編によって独立リーグとの格差がなくなればエクスパンション(球団数を増やす)や一部二部制の導入,ひいてはアジアリーグ創設など新しいプロ野球の形が見えてこないだろうか。

千葉ロッテの情報開示からあらぬ方向へ話を飛ばしてしまったが,日本のプロ野球を特に愛する者として心配せずにはいられない。