また繰り返しの5年間?←日本0×0チリ@国立

サッカー日本代表は26日、東京・国立競技場でチリ代表と対戦し、0−0で引き分けた。昨年11月に脳梗塞(こうそく)で倒れたイビチャ・オシム監督の後任として同12月から指揮する岡田武史監督の初陣を飾ることはできなかった。(サンスポ)
これは日本代表の遺伝子になってしまったのだろうか。細かい技術論は抜きにして,バックパスを多用し冒険しない姿勢,後半途中に大久保が入ってから一変したがそれまでの気持ちの入らないサッカー。一昨年のワールドカップなどでも強く思ったが,サッカーにおいて気持ちを前面に出して戦うことは美しくないことなのだろうか。個人的には,もっと闘志を見せてくれたほうが今回のような引き分けでも見に行きたくなるのだが。

昨年末にオシム氏が倒れてしまい,結局岡田監督となったわけだが,尊敬するジャーナリストの一人である宇都宮徹壱氏がこんなことを書いていた。

(前略)しかしながら、同時に「日本のサッカーを日本化する」というオシム政権下で続けられてきた壮大なプロジェクトの断念を、他ならぬ日本サッカー協会と技術委員会が宣言した、という事実も銘記されるべきである。
 これは賭けてもいいが、今後、協会がオシムのプロジェクトを再開させることはないだろう。理想を打ち捨て、2010年に向けて現実路線で突っ走った日本代表は、おそらくアジア予選を勝ち抜くも、本大会でまたしても世界との距離を露呈。そして、そのころJリーグで実績を挙げていた外国人監督に次代の代表を託し、その監督がブラジル人なら南米スタイルに、ドイツ人なら欧州スタイルに、チームのスタイルは変質していく。何のことはない、過去5年間繰り返されてきたことが、今後5年もまた繰り返されるのである。昨年のオシムの監督就任は、こうした惰性的な連鎖を断ち切る絶好のチャンスだったわけだが、不幸にも自身の病魔によってプロジェクトは封印されることとなった。(後略)
氏のプランでいけば,オシムのサッカーが日本代表としてのサッカーの大きな原型となり,その流れが受け継がれる形で次の監督,また次と人事が行われるということだろう。そしてそれは儚くも崩れた。

しかしどうだろう。今回もドタバタの就任劇となった岡田監督も,「第一次」を経てJで指揮を執りテレビなどで解説の仕事をこなす中で「もしも自分が」との思いを馳せながらきっと見てきただろうし,オシムがしたいことしたかったことの流れを汲みながらやってくれると信じたい。

この解答は2010年に南アフリカで出るかも知れないし最悪であれば来年出ているかも知れない。あるいはもっと先になった時に昨年今年がベンチマークになっているかもしれない。とにかく,長く温かい目で見てみたい気がする。

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